広島地域 8ch

毎週土曜日 朝11時35分放送

独自の価値を創造する企業をテレビ新広島とTSSプロダクションが総力取材

放送内容 過去に放送した番組をご覧ください。

2014.03.30 O.A.

環境に優しい次世代に向けた素材作りの取り組み

下岡タイヤ産業株式会社

野球部の練習場に去年、導入された人工芝。弾力性に優れ、水はけにもよいとされています。 この人工芝の充填材に使われている素材か、今注目されている「ラバーチップ」です。 山県郡北広島町でラバーチップを生産する「下岡タイヤ産業」には、毎日、関西、中四国から、大量の用済みタイヤが運び込まれます。 一年間に発生する用済みタイヤの数は、国内だけでおよそ9400万本。これらを資源として「リサイクル」させています。

下岡タイヤ産業では石炭の代替え燃料の4程度のチップや、人工芝の充てん材に使われている 1ミリから3ミリのタイヤの「ラバーチップ」の生産が主な事業です。 本社である北広島工場では、用済みタイヤを資源リサイクルします。 原油価格の上昇などにより代替え燃料が求められる今、用済みタイヤから次世代の素材を生産する体制を築いています。 そのために海外から最先端の生産システムを導入し、従来抱えていた問題をクリアしました。

情熱企業 TSS テレビ新広島 株式会社下岡タイヤ産業 情熱企業 TSS テレビ新広島 株式会社下岡タイヤ産業 タイヤには強度を保つためゴムチューブの中に、スチールが埋め込まれています。 このスチールを、最先端の生産システムにより取り除くことが可能となり、取引先からも燃焼効率が上がると、高い支持を受けています。 最先端の生産システムとスタッフの知恵と工夫が掛け合わされ、下岡タイヤ産業は、さらにその生産性を高めています。 高い品質を誇る「ラバーチップ」は、ニーズに合わせてサイズの調整ができます。 工業用品ゴムシートなどに利用される素材は、1~2mmのサイズのものから対応しています。 また、ラバーチップ素材を人工芝に加えることで衝撃を吸収する弾力性や優れた水はけが期待できます。 さらにラバーチップのメリットとして、ゴム資源の節約やコストの削減、凍結抑止などもあげられます。 今後も続くと予想される自動車社会において用済みタイヤのリサイクル事業は欠かせないのです。

下岡タイヤ産業の会社設立は1960年、現社長の父にあたる下岡照之さんによるものでした。 「これから自動車の時代がくる。そして用済みタイヤも大量に出回る」と読み、いち早く用済みタイヤの資源リサイクルシステムを導入。 それは、用済みタイヤを32分の1に解体し、資源リサイクルするものでした。 当時、画期的なそのシステムにより、製紙工場や製鉄工場などで利用される熱エネルギー源の素材を生産。 その後も改良と発展を重ねていきます。 そして2004年、環境リサイクル企業として、環境マネジメントシステム規格『ISO14001』の認証も取得しました。 より効率的に高い品質を求めるための環境作りに、現場で働くスタッフも能動的に取り組んでいます。

さらに次世代に向けた「ラバーチップ」の新たな活用も始まっています。 2010年、下岡タイヤ産業では、学校法人鶴学園と共同で「アスファルト舗装混合物の製造方法」の特許を取得。 これは、用済みタイヤから作りだした乾留炭化物とアスファルト素材を混合し、舗装用アスファルトを製造するものです。 この新技術により、高い排水性や紫外線によるアスファルトの劣化防止、さらに長寿命化によって、 舗装のライフサイクルコストの削減などが見込まれています。 また、供給量が豊富である用済みタイヤを活用することで、国内の道路で大きな受注が見込めると下岡タイヤ産業は期待しています。 ラバーチツプの新たな試みは今、始まったばかり。下岡タイヤ産業の新たな取り組み、それは環境を考えた次世代の資源リサイクルなのです。

企業情報
会社名

下岡タイヤ産業株式会社

業種サービス業(他に分類されないもの)
事業内容使用済タイヤの収集運搬、中間処理
・各種廃品タイヤ収集運搬及び中間処理(特許第4516982号)
・各種中古タイヤ・台タイヤ
・各種輸出用タイヤ
・防舷材
・燃料用タイヤチップ
・各種形成用ゴムチップ
・人工芝用ゴムチップ
・プラスチック用チップ
従業員数24人
所在地本社:広島県山県郡北広島町今吉田字深谷615番
北広島工場:広島県山県郡北広島町今吉田字深谷615番 (ISO14001認定取得)
可部工場:広島県広島市安佐北区可部町綾ヶ谷松の木2401-1
お問い合わせTEL:0826-84-1811、FAX:0826-84-1814
ホームページhttp://www.shimookatire.com/