2026.1.10 O.A.
世界的製鉄機械企業の熱い情熱
鉄を造る上で欠かせない設備を製鉄機械と呼ぶ。その製鉄機械に関わっている世界的企業が広島県にある。
世界トップクラスのメーカー、それが「プライメタルズ テクノロジーズ ジャパン株式会社」である。生活に欠かせない鉄製品を造るための機械を製造する世界的メーカー。
社長の後藤朗氏は、「世界で鉄が使われ続ける限り、我々は挑戦する」と語る。
世界有数の製鉄機械の企業はいかにして生まれたのか?
2000年に三菱重工業と日立製作所の製鉄機械部門が合弁会社をつくり、その後、2013年にIHIの製鉄機械部門を統合。2015年、欧州を主要拠点とするシーメンスVAIと統合し、プライメタルズ テクノロジーズという会社の誕生に至った。
現在、世界23カ国に拠点を持ち、日本法人・プライメタルズ テクノロジーズ ジャパンは、広島は西区の観音新町に本社が、東京に支社がある。
社長の後藤氏は語る。
「別々の企業が一緒になってうまくやるためには、同じような企業理念、仕事に対するマインドを持っている必要がある。その方が、より一緒になった意味がある。そういう意味では我々のやったM&Aがうまくいったのは、いずれの会社も技術に素直だったこと。技術を通してお客さまに貢献していこうというマインドを持った会社が一緒になったから、同じ方向へ向かっている」。
一方、技術部門ではM&Aのメリットをどう捉えているのか。設計統括部統括部長の中島さんにもお話を聞いてみた。
「一番はやはり、技術の融合ができたことです。それぞれが得意としてなかったところを補填し合えて、プライメタルズ テクノロジーズの全社で言うと、製鉄設備のフルラインナップができた」と語った。
世界で活躍する社員を支える勤務環境について、人事・総務部長の林さんは語る。
「三菱重工業グループの制度をベースにしているので、フレックスタイム制度、在宅勤務、育児・介護休業など、大企業並みのレベルになっている」。
世界中を股に掛けて、現地の製鉄プラントとコミュニケーションを取り、そのやり取りの中で巨大な設備を構築していく同社の事業規模は、製鉄機械製造事業の中では、世界最大級である。新卒の学生たちは、まず工場見学の時点で、一様に同社の製品のスケール感の大きさに驚き、感銘を受けるという。また、世界規模の企業ゆえ、社員の数は7000人を超える。
長い歴史と、数々の企業が合併して生まれた三菱重工業グループのプライメタルズ テクノロジーズ ジャパン。時代とともに世界へ広がったモノづくりの魂は、今も広島の地で進化を続けている。
仕事が終わり、近所のお好み焼き店では、親睦を深める社員たちの姿があった。
そして、ある日のプライメタルズ テクノロジーズ ジャパンにて、他の社員と同じフロアで、業務にあたっている社長の姿があった。後藤社長は語る。
「三菱・日立製鉄機械時代の2000年から社長室を設けずに同じフロアで社長も執務しています」。
世界的企業の原動力は、社長と社員が共有する熱い熱い思いだった。
今回のポイントは「世界の発展を支える事業」。
プライメタルズ テクノロジーズ ジャパンは、世界の金属製品を支える製鉄機械を手掛ける企業で、設計・開発から製造・試験・組み立てまでを一貫して行う重要拠点が広島にある。製鉄機械は完成まで3年から5年を要する大プロジェクトになり、導入する国の発展を支える一端を担っている。建築や自動車、電子機器など幅広い産業を支える加工素材を造る重要な機械だ。広島から世界のものづくりの根幹を支える情熱企業といえる。
総重量1万t、全長300m以上に及ぶ製造ラインで金属に圧力をかけながら引き延ばし、正確な厚みの板を製造する。後藤社長に聞いたところ、最近は高張力鋼鈑、電磁鋼鈑といった、強いが硬く加工が難しい素材を、より薄く均一に造ることが求められている。その厚みは0.6㎜。将来はさらに薄くすることが求められていく。これらは自動車や電気製品、情報機器に使われ、製品の軽量化や性能を向上に役立てられ、資源の有効利用や環境への配慮にも貢献している。
最近はオーストリア拠点で開発した環境負荷低減素材、グリーンスチールの提案に注力しており、グローバルな脱炭素・持続可能な製鉄技術の推進を事業の柱の一つにしているそうだ。
世界各地で高品質高性能が求められる鋼板の加工と省エネルギー設備への投資潮流は伸展しており、インドや東南アジアなど発展の目覚ましい各国で電動機や自動車などの需要に応えたいとして、カーボンニュートラル対応や海外プロジェクト増加に伴い、エンジニアやプロジェクト管理者の採用・組織強化はますます高まっているそうだ。
世界の製品を支える事業の拠点、開発から製造・組み立てまで一貫して行う拠点が広島にある。すごい素材を造る企業が世界のモノづくりを支える。プライメタルズ テクノロジーズ ジャパンに注目したい。
| 会社名 | プライメタルズ テクノロジーズ ジャパン株式会社 ![]() |
|---|---|
| 業種 | 製造業 |
| 事業内容 | 製鉄プラント(熱間圧延設備、冷間圧延設備、高付加価値プロセス設備等)の開発・設計・調達・製造・販売およびアフターサービス |
| 代表者 | 取締役社長 後藤 朗 |
| 従業員数 | |
| 所在地 | 広島県広島市西区観音新町4丁目6-22 三菱重工業㈱広島製作所内 |
| お問い合わせ | 082-291-2181 |
| ホームページ | https://www.primetals.com/jp/ |















