広島地域 8ch

毎週土曜日 朝11時35分放送(土曜日 深夜再放送中)

独自の価値を創造する企業をテレビ新広島とTSSプロダクションが総力取材

放送内容 過去に放送した番組をご覧ください。

2012.11.18 O.A.

工業専門から医療分野へ 広島の画像処理企業の挑戦

株式会社イノテック

高齢化などが原因で、軟骨がすり減り、関節に痛みを生じる病気。
変形性膝関節症。
この病気の診断を、支援する装置が、完成しました。
東京大学と、広島の企業の共同研究で開発されたものなのです。

匠の技を持つ技術者の、手作業で行なわれていた製品検査。
画像処理は、アプリケーションで、匠と同じ結果が出せる技術です。
イノテックは、現代工業に欠かせない、製品検査や作業効率向上に貢献する、
システムを構築しています。

製品のひとつが、粒子の数や、寸法を計測する、QuickGrain。
広島工業大学の特許技術により、照明ムラのあるサンプルでも正確に計測。
特許導入により、製品の売上は、5割増となりました。

そんな中、訪れた、世界的な不況、リーマンショック。
工業分野のみで売上げていたイノテックの売上も激減。
進退を迫られていました。
その時。一本の電話が入ります。
東京大学の特許を扱う、東京大学TLOからの連絡でした。
そこで紹介されたのが、変形性膝関節症の、自動診断支援技術でした。

関節症を扱う医師は、X線写真を、肉眼で見て判定していました。
「診断の標準化」をするために、東京大学の岡先生は、レントゲン写真の自動解析を開発。
イノテックに紹介されたのは、この技術の製品化でした。
工業分野を軸としてきたイノテックでしたが、医療分野への進出を決意します。

2010年7月に、完成した製品が、「KOACAD」でした。
デジタルX線の画像を取り込み、「自動処理」ボタンを1クリック。
それだけで、ひざの軟骨のすり減り具合を視覚化。
さらに、患者向けのレポート出力も可能なのです。
KOACADは、優れたソリューションを選ぶ、
「Microsoft Innovation Award 2010」に於いて
最優秀賞を受賞したのです。

企業情報
会社名

株式会社イノテック

業種情報通信業
事業内容画像処理、光学技術を使用した、製品検査の精度向上、作業効率向上に貢献するシステム構築。 画像処理による、寸法計測・粒子計測・黒鉛球状化率測定、結晶粒度測定、指定倍率印刷ソフトを開発・販売。 また各社測定顕微鏡に対応した座標計算のソフト・システムを開発、販売。
従業員数5人
年商100,000千円
所在地広島県広島市中区大手町3丁目6-30
お問い合わせ082-544-0011
ホームページhttp://www.inotech.co.jp/