2024.10.05 O.A.
地域の産業を陰で支え続けてきた
呉市仁方にある「中国酸素株式会社」。
その名の通り、酸素などを取り扱うこの企業は中国5県をカバーしています。
創業は1935年。地元の有力者たちが資金を出し合って設立しました。
戦前は、広海軍工廠に酸素の納品を認められていた企業なのです。
会社にとって重要な製造現場。
ここでは、家庭で使われるプロパンガスや医療用酸素ガス、そして溶接に必要なアルゴンガスや炭素ガスなどを製造・販売しているのです。
これらはメーカーから液体状態で仕入れます。
そしてそれぞれの用途に応じて圧縮ガスや液体ガスの状態で高圧ガス容器に充填します。その際、求められるのが「安全」です。
高圧ガスを取り扱う上で、多くの資格が必要となります
中国酸素では、その資格取得に向けて費用面などサポート体制をとっているのです。
様々な用途に求められる高圧ガス。
それを取り扱う中国酸素がおよそ90年もの間、培ってきたこと。
中国酸素では、高圧ガスの製造・販売ばかりか、一つ一つのボンベの点検や修繕作業も自社で行う一貫体制をとっています。
このようにすることで安全から安心をも導いています。
長年の安全に対する取り組みから2000年には、通商産業大臣(現:経済産業大臣)から表彰を受けました。
今や中国5県をカバーする中国酸素。
溶接に必要な酸素ガスや炭素ガス、アルゴンガス。
病院に必要な酸素ガスなど多岐に渡り地域の産業を支え続けてきました。
そして今、新たなる可能性おmんある挑戦を続けています。
それが炭素ガスによる農業。
近年、台風や大雨そして猛暑など天候不順が続いています。それらに打撃を受けているのが農業なのです。将来的にも天候への不安がある中、竹原市にある野菜工房たけはらからの相談で炭素ガスの供給を開始した中国酸素。安定した供給確保により野菜の収穫が年中できることになりました。まさにこれからも地域の産業を支え続けていきます。
今回のポイント「気体に期待」
―いろいろなガスを提供する会社ですね―
産業を支えるさまざまな工場では、酸素だけでなく炭酸ガス、窒素、アセチレン、アルゴンなど様々なガスを利用して加工や生産ができる。
川崎社長・磯田副社長にインタビューしたところ、この度3社のガス会社が合併し、中国地域全体、要望があればネットワークを活用して全国へのガス供給がスムーズにできるようになったとのこと。
―なくてはならないガス、安心安全が重要ですね―
高圧ガスを取り扱うことで、扱いには許認可だけでなく取扱いに関する資格も必要となるプロ中のプロ業務となる。
安心安全はもちろん安定した供給のために日々の業務は24時間対応となる。社会基盤を支える、電気や水道、そしてガスは生活に欠かせない。
会社の持続と成長のために職場環境を整え、教育研修、資格取得支援にも注力されているとのこと。
一方で、最近の環境政策や事業環境により課題も増えている。
―ガスの課題とは?―
CO2 炭酸ガスの生成、供給が難しくなってきている。政府は脱炭素を政策目標として掲げ、その排出を抑える。
地球環境を守るとともに、その一方で技術開発を促すことは将来のために必要なことである。
純度が一定している工場用の炭酸ガスは加工生産のみならず、印象やドライアイス、医療装置や農業に及び必要なガスであり、安定供給のために中国酸素も様々な努力をしているとのことであった。
―医療や飲料に影響もでる、炭酸飲料がなくなるの?―
ビールが飲めなくなっちゃうかもしれない。そこで今回のテーマ「気体に期待」となる。
そのために、今までのガスの生成、回収方法を変えたり、ガスの消費量を抑えた新しい技術も
必要で、その手法に対応していくために、中国酸素はこれからも新たな価値の創造に取り組んでいくとのことであった。このような技術アイデアや新しい環境技術、ガス精製技術が求められる。
中国酸素が「気体に期待」を実践実現する会社としてさらなる飛躍を期待したい。
会社名 | 中国酸素株式会社 |
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業種 | 製造業 |
事業内容 | 高圧ガス全般 溶接機器・溶接材料 産業機器・LP生活関連機器 化学工業品・塗料・接着剤 |
代表者 | 代表取締役社長 川崎能弘 |
所在地 | 広島県広島市中区上幟町7-3 Jプロ上幟町ビル2階 |
お問い合わせ | 082-511-5489(代) |
ホームページ | http://www.chusan.co.jp/ |