2024.09.28 O.A.
広島から世界へ!50年の歩み
木苺のソースとチョコレートが奏でる贅沢なハーモニー、シンプルながら心を深く満たすチーズケーキ、目にも涼やかで のどを潤す爽やかなジュレ。
人々を魅了する特別なケーキを生み出すのは、宮島を望む廿日市市木材港に本社を構える「バッケンモーツアルト」。
その店内には、ケーキやパンをはじめ、200種類以上の商品がぎっしりと並び、どれも職人の情熱とこだわりで彩られています。
バッケンモーツアルトの始まりは、今から50年前。
ドイツ語で「パンを焼く」という意味を持つ「バッケン」の名のもと、パンとケーキを扱う小さな喫茶店としてスタートしました。
店の運命を大きく変えたのは、手作りチーズケーキの大ヒット。
まだ珍しかった軽やかなスフレタイプが瞬く間に人気を集め、パン中心から洋菓子メインへと大きく舵を切りました。
創業時わずか5人で始まったこの喫茶店は、50年を経て、今では社員数およそ380名を誇る企業へと成長を遂げました。
今年で創業50年を迎えたバッケンモーツアルト、
その50年の間、社員全員が大切にしてきたことがあります。
それは 「世の中の変化(ゆらぎ)をとらえ、共有する」こと。
そのために、モーツアルトでは社員全員が同じ情報を共有できるよう「社内新聞」を制作しています。
この新聞は、1975年から日曜日を除き49年以上にわたり毎日欠かさず作られています。
広島市中区の平和記念公園。
その敷地内に2023年にオープンしたのが「広島国際会議場バッケンモーツアルトカフェ」。
創業から50年、工場拡大など数々の変革を経て、今を「第三の創業期」と位置づけるモーツアルトにとって、この地への出店には、「世界の人々が集い、平和について語り合う場を提供したい」という特別な思いが込められています。
バッケンモーツアルトが目指すのは、ただの食品メーカーではなく、「人に寄り添う企業」。
その思いは、広島から世界へと確かに広がっています。
今回のポイント「本気の情報共有」
―おいしく喜ばれる商品・店舗を続けていくってたいへんですよね―
創業から50年、工場と50を超える直営店舗を社員380人で支えていく。
パートさんやアルバイトの方も働く中で、創業からの味や思いを受け継ぎ、将来へ続く会社としてどう考えていくか。
今回、私は廿日市工場と中央通り本店へ伺って、西本専務はじめ総務部や商品企画のご担当も一緒にインタビューをさせてもらった。
―工場や店舗でのモーツアルトさんの取材で分かったことは?―
びっくりその1 「デイリーニュース」がすごい。
この発行番号がお借りした8月28日号で13632号。
毎日発行するもので37年を超えて続けている。
それも数ページでイラストもあって、会社からの注意喚起、社内情報、新商品、お客様やスタッフの声、経営理念などのメッセージが詰まっている。
これを数名の協力で担当が毎日工場からの出荷商品にのせて発行する。
バッケンモーツアルトのどの店に行っても素晴らしい対応ができるのはここに秘密がある。
びっくりその2 「多能工社員が普通」、社員はいろいろな業務を兼任できる。
多くの社員は工場、店舗などものづくりからサービスは一通りできるように社内体制ができていて、季節によって変わる商品や忙しさ、出産や休暇などによる応援など、助け合いができる。
このいろいろなことができるのは多くの会社に必要とされることである。
が、その実践は難しいことが多い。モーツアルトはその実践のために研修やデイリーニュース、四季報などを通じて取り組んでいる。
びっくりその3 「社内でまかなう」
ほぼ社内で研修から商品企画、製造、販売をする。
デイリーニュースやパンフレットの制作、商品開発、人材育成など社内で会えてされており、
これにより会社は共に育って成長していく体制が定着している。
―3つのびっくり、本気で取り組まれているからできる―
今回のテーマ「本気の情報共有」は工場、本店を取材して、
どこでも社員さんが3つのびっくりは入社から普通にやっていることなので普通ですよ、と言える職場環境にある。
会社全体がありがちのメールやWebの掲示板などで、「情報共有」といってるのは本当の情報共有なのか?
あえて紙で毎日変わる社内報があり、それを社内で協力して作成し、毎日配布する。
それを普通の業務にとしてスムーズに作りつつ、工場や店舗の仕事も必要に応じて協力し合える。
「本気の情報共有」は会社の成長と品質の維持に欠かせない。
会社名 | 株式会社モーツアルト |
---|---|
業種 | 宿泊業,飲食サービス業 |
事業内容 | [菓子製造・販売] 洋菓子全般(生ケーキ、クッキー、バターケーキ類、ワッフル、シュークリーム、和菓子、ジュレ、パン、アイスクリーム、デリカ、コーヒー [レストラン・ホテル事業] タイ料理レストランサワディレモングラス チューリッヒレストラン [直営店] 広島市内32店、廿日市市4店、大竹市1店、安芸郡4店、呉市4店、東広島市3店、尾道市1店、三原市1店、福山市3店、三次市1店、岩国市2店 [FC事業] [卸 売] ジュレ、クッキー、バターケーキ、アイスクリーム、コーヒー、直輸入アーモンド、チョコレート、紅白まんじゅう、赤飯、ワイン、コロッケ |
従業員数 | 380人(グループ全体) |
年商 | |
所在地 | 廿日市市木材港北15-24 |
お問い合わせ | 0829-34-4111 (代表) |
ホームページ | http://www.b-mozart.co.jp/ |