広島地域 8ch

毎週日曜日 朝6時45分放送

独自の価値を創造する企業をテレビ新広島とTSSプロダクションが総力取材

放送内容 過去に放送した番組をご覧ください。

2021.01.17 O.A.

道なき道を切り拓く 求めるものは「新しい林業」

株式会社FORESTWORKER
林業という仕事

木を育て、収穫し、材木へと加工する林業。
でもそれは、仕事のごく一部分でしかありません。
木を伐採するためのチェーンソー、チェーンソーを動かす燃料、食料や水。
重い荷物を背負って、道なき道を行く。それは決して、楽な仕事ではありません。

日本の林業従事者は、年々、減少の傾向にあります。

そんな状況の中でも、林業を続けていく人々がいます。

新しい林業を考える企業

林業の喜びを伝えたい。そのために活動を始めた企業があります。
2017年に創業した、株式会社フォレストワーカー。
独立して、仲間とともに立ち上げた林業の会社。
経験を深める中で、未来を見据える、新しい林業の姿が見えてきました。
「庄原市にブランド材を生み出したい。
 木の一本ずつに付加価値を付けたい。
 建築材にしても割れが起こったり、歪みが来たりしない、真っ直ぐな太い材というものを
 作り上げていくことがブランドにつながっていくのかなと。」

求めるものは木のブランド化

庄原には築250年の古民家を活用した、宿泊施設があります。
古民家再生に携わった奥田さんは、使われている木材には、先人の知恵があると語ります。

古民家に使われている高品質の木材。
それこそ、田村社長の求めるブランド材の姿でした。
「弊社で管理しているのが、このヒノキ。
 無垢材は良質でないと柱に使えない。
 適度な間伐と枝打ちを繰り返して年輪の詰まって、節の無い材にする。
 200年、300年、500年もつような良質な木材を提供したい。
 後世につなげる山づくりを目指すことで良質な木材がつくれると考えている。」

道作り・山作り

田村社長は農業を営む友人、永田さんとともに、FORESTWORKERが管理している山に赴きます。
そこでは重機を使って山林を管理するための作業道が作られていました。
「山仕事をする人は道なき道を歩いていく。
 こういう道があるとアクセスしやすく作業効率も上がっていく」
と田村社長は語ります。
道作りにはこだわりがあります。
「作っている道は道幅が狭い。2.5mまでと決めている。
 道幅が広ければ広いほど風の通り道になる。
 風に揺れると木に繊維割れが起きて材としての品質が落ちる。
 出来るだけ細い、風の通らない道づくりを心がけている。
 庄原に残っている森林を子や孫の世代につなげていく。
 そのための森林整備をしている。」
道を作ることは、未来につなげる壮大な計画の、第一歩だったのです。

ところで田村社長と一緒にやってきた、農業を営む永田さんが何をしに来たかと言うと、
農閑期になると収入がないので、山の管理を収入にしたいと、道作りのお手伝いに来たのです。
そこにもFORESTWORKERの戦略がありました。
「道の造成には会社から2人しか人員をあてられない。
 手伝ってくれることで造成にあてた人員は他の業務ができる。」

さらに未来に向けた構想もありました。
「兼業型林業のコンサルティングを検討中。
 第一段階として農業と林業をつなぐ。
 モデル化することで広島県の林業を盛り上げたい。」

山への理解を深める活動

田村社長は、林業振興とともに、木や山への理解を深めて欲しいと考えています。
そこで様々なイベントに参加して、木と触れ合う機会を作っているのです。
「いきなりブランドを作れるかと言われたら出来ないと思う。
 我々の代は山林整備をして
 それがのちのち、子供の代に引き継いだ時に、
 庄原の良質な材を活用していってもらいたい。」

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新しい林業を目指すフォレストワーカー。
ポイントは『コラボレーションの価値創造』とした。

フォレストワーカーは創業から相当先の将来を見据え、
こだわりの事業を展開しているといえる。
木は植林から少なくとも20年、良い木材にこだわれば80年をかけて成長を支えていくことが必要となる。
田村社長は会社員を経験した後に地元 庄原に戻り、縁があって林業に携わり起業したのは3年前。特に林業をしたかったわけでなく、たまたま誘われて体験し経験を積むと、仕事の面白さにはまった。創業時は森林組合からの下請け作業から始め、今は独自に事業を展開するに至っている。

注力しているのは「ツリーケアサービス」。横文字で言えばかっこよく聞こえる。
この作業はなかなか大変で、行くことが大変な現場へロープと木を伝って伐採していく。 
これが山深い寺社神社からの新しい受注につながり山の環境を整えている。
観光協会からも山の管理を受けるようにもなった。
下請けから脱却し山をプロデュースする提案型事業へ転換することは、林業を維持することはもちろん山の管理まで新たな業務を広げている。

提案はいくつもの企業・お取引先とのコラボレーションが欠かせない。
最近のコラボ例を聞いてみると、一つは“薪”、薪ねぇ~と思ったらアウトドアショップとのコラボで火の起こし方、キャンプファイヤー、スウェーデントーチなどトレンドに合わせてちょっとしたイベントから薪が売れる。

農業とのコラボも進む。これは従来から兼業で進めることは普通に行っていただが、いつしか廃れてしまった。これをもう一度見直し、地域自治体やスキー場などと連携して作物を作っていく。
しかし、目指すところには林業を継続し、こだわりの良質国産木材を提供すること。
住宅が行き渡りつつある時代にあってこだわりの国産材が求められたとき、FORESTWORKERのブランドが選ばれ、ずっと先の未来でもブランドが続くこと。
そのためにはもっと前に出てPRを行い、そして若い仲間をもっと増やすことが必要となる。

林業に限らず1次産業が製造・サービスを展開するために
『コラボレーションの価値創造』は相手方にとっても良い影響がでる。地味だがこだわりの原料を見える形にしていく。
そこには事業や商品・サービスのコラボレーションがあり、
新たな価値創造につながっていく。
空に向かって伸び続けていくフォレストワーカーに期待したい。
企業情報
会社名

株式会社FORESTWORKER

業種農業,林業
事業内容造林・育林事業、ツリーケアサービス、山林経営管理、林業資格講習、イベント企画
代表者田村 栄太
所在地広島県庄原市市町569-1
お問い合わせ0824-74-6683
ホームページhttps://www.forestworker-inc.com/