広島地域 8ch

毎週土曜日 朝11時35分放送(土曜日 深夜再放送中)

独自の価値を創造する企業をテレビ新広島とTSSプロダクションが総力取材

放送内容 過去に放送した番組をご覧ください。

2022.01.29 O.A.

ライバルをミカタに

株式会社ピットイン鯉城
中古車市場で勝ち残るためには

広島市佐伯区石内南、石内バイパス沿いにカージャンボ広島があります。運営しているのは、株式会社ピットイン鯉城。創業は1982年。主力のカージャンボ広島をはじめ、車検・整備、板金・塗装そして新車・中古車販売など広島市と呉市で展開しています。
中古車市場では1992年から国内では新車の販売台数を中古車が上回っています。
近年では、世界的な半導体不足により新車の納車が送れることなどからすぐに手に入る中古車へシフトしています。広島の地で40年、中古車販売を手がけてきたピットイン鯉城では、顧客のニーズをいかにつかみ、より長くおつきあいができるかが、勝ち残るひとつの要因だといいます。

確保せよ!売れる車とは

カージャンボ広島の敷地内には、たくさんの車が展示されています。
中古車店では、いかに多くの各メーカー車種が手配できるかにかかってもいます。
ピットイン鯉城では安部社長をはじめ、随時、車の仕入れを行っています。
主な仕入れ方法としては、北広島町にある中古車自動車販売商工組合が開催する現地オークション。
そしてもうひとつがテレビオークションです。仕入れ担当の森木さんは、事務所の一角でパソコン画面を見つめていました。
そこでは、全国の業者が繋がっていて1回ボタンを押すと5000円上乗せする方式でオークションが行われていました。
わずか10秒で46万円の上昇。人気の車種はすぐに落札されました。森木さんが先日、落札した車をみせてくれました。
主なポイントは、車種の年式、フロントの見た目、そして装備を見て落札したといいます。その車は展示して1週間もたたないうちに購入者が決まりました。こうしてピットイン鯉城では、売れる車を見極めて仕入れそして展示しています。

同業他社と組む戦略

2021年冬、ピットイン鯉城では、周辺のライバルと手を組み、輸入車フェアを開催。
イベントでは5社が参加。カージャンボ広島がミニを用意。そしてフィアットに特化しているアイ・マックス。さらに1000万円を超えるフェラーリは高級車を扱うジャパン・エム・オート。他にもカタカミ・オートやフラワー・オートが得意な車種を用意しました。5社が集まり共同運営することで来場者の楽しみも増したようです。また、参加した社長たちは、広島を盛り上げるためにもいい試みだと評価しました。

生き残りをかけた戦略

安部社長は5社が共同で開催した輸入車フェアを機に将来的には、自社が持つ板金・塗装工場の利用も促進していこうと考えています。
受け入れる工場でもこれまであまり扱いの無かった高級車等も修理できると期待しています。
顧客獲得に向けてますます競争が激しくなる中古車市場。
地元広島で40年の歴史を持つピットイン鯉城が出したひとつの答え。
それは、”ライバルをミカタに”した取組みでした。
付き合いのあるライバルたちとイベントや板金・塗装工場の共有など自分たちにある得意なもので連携していくことが中古車市場の未来の姿なのかもしれません。

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中高車販売 カージャンボ広島などを展開するピットイン鯉城。
私が見つけた素敵なポイントは「融通」すること。
安部社長へのインタビューから、中古車事業者が大型化していく中で、地域に根付いた中古車販売を継続していくために様々な取り組みをしてきたとのこと。

―どんなことがポイントなのか―
仲間との共同と協力による事業運営を重視していること。今は地域の4社が集まり、商品とノウハウと設備を“融通”している。整備工場は一つに集約して共同で利用して人財不足とコストダウンを図り、商品やイベントも会社から得意なノウハウを出し合い、連携することで効果的な運営している。

―中古車販売の特徴はー
中古車は現物をみて購入を決まることが多い。そのためにいろいろな品ぞろえをすることで来店するお客様が選べるようにしたい。そうなると多くの車を在庫としてもつことが必要となるが、大規模企業のような運用はできないため、中小事業者は共同することである程度の在庫規模にしている。連携する各社はもちろん利益を出している。

―車は購入時に様々な手続きがあり価格がわかりにくいー
中古車は新車ディーラーと違い、いろいろな車が展示され、その車ごとに価格が付けられる。
事業者によって見積りがばらばらで、場合によっては車の価格で商談が進み、いざ購入するときには手数料や諸経費が掛かり、お客様にいかがわし印象を与えかねない。
このような見せかけ価格表示をする大手中古車販売業者は問題になっている。

―わかりやすくするためにはー
公正な取引にするために、自動車販売会社の組合活動を通して是正するよう働きかけると同時に、ピットイン鯉城ではお客様には当初から諸経費等加算した価格で見積提示し、お客様に価格体系が見えるようにしている。

―安部社長はどんな事業を目指しているのかー
地域に密着したサービスで大手に負けない対応により、信頼される中古車センターとして愛される存在になるとのこと。
これからの世の中は規模が拡大していくことは考えにくい。だからこそ同業者は協力して、互いに補完し融通しあって課題を解決し、知恵を出し合ってほかにはできない魅力的な展開に
より地域で続く事業を目指すそうだ。連携する企業とともにますますの反映を期待したい。
ライバルをミカタに
会社名

株式会社ピットイン鯉城

業種卸売業,小売業
事業内容新車・中古車販売事業車検・整備事業板金・塗装事業

代表者安部英雄
従業員数https://pit-in-rijyo.co.jp/
所在地広島市佐伯区石内南1丁目4-1
お問い合わせ082-928-5511